診療案内

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患者さまのご要望から
それぞれに合った検査・治療をします

当院の不妊治療について

2014年にこうのとりセンターを開設し、タイミング法から高度生殖補助医療まで行っています。
できる限り患者さまのご要望を伺い、それに沿ったかたちで検査・治療を組み立てていく方針をとっています。

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保険診療にあたって

不妊治療の保険適用に伴い、当院における不妊治療でも保険診療を行っています。
人工授精、体外受精、顕微授精、胚移植等が保険適用となります。

1.保険適用の制限

保険適用にあたっては下記の通り、年齢・治療回数(胚移植の回数)に制限があります。

保険適用
  • 40歳未満では6回まで
  • 40歳以上43歳未満では3回まで

※保険適用外の患者様(43歳以上)の治療は、自費による診療となります。

2.婚姻関係の確認

厚生労働省より病院での婚姻関係の確認が義務づけされています。
初回の治療時(保険適用)までに以下の書類をご準備いただき、ご持参くださいますようお願い致します。

婚姻関係がある場合
  • 住民票(世帯全員・続柄の記載のあるもの)原本
事実婚の場合
  • 戸籍謄本(「全部事項証明」原本

※コピーおよび戸籍抄本は無効といたしますので、戸籍謄本の原本を必ずご用意ください。

※いずれも原本とし、3か月以内に発行したものに限ります。治療周期開始時期に確認が取れていない場合は、
保険診療で行うことができない可能性もありますので、 お早めにご準備くださいますようお願い致します。

不妊治療

一般不妊治療

  • タイミング法
    (排卵誘発剤併用)

    粘液の状態や、卵胞の大きさ、血中ホルモン値などから排卵日を正確に把握し、その日に夫婦生活を営んでもらうことで自然妊娠を目指す方法です。排卵がない場合や、排卵の状態が良くない場合には、卵胞の発育と排卵を促すために排卵誘発剤を併用する方法もあります。

  • 人工授精(IUI)

    洗浄濃縮した精子を直接子宮内に注入する方法です。人工授精を行うには、卵管には問題がないことが前提となります。「人工」という言葉の響きから自然とかけ離れたイメージを持つ方もいるかと思いますが、子宮内に注入された精子が卵管へと進み、卵子と出会ってからの[受精]→[分割]→[着床]→[妊娠]という流れは、自然の状態と何ら変わりはありません。

高度生殖医療

一般不妊治療で妊娠しなかった場合、次のステップとして体外受精や顕微授精といった生殖補助医療(ART)があります。自然妊娠の場合では、排卵された卵子は卵管で精子と出会い、受精して発育しながら子宮内膜へ着床します。この過程のどこかに問題がある場合には、自然に妊娠することは難しくなります。

生殖補助医療(ART)の適応
  • 卵管性不妊
  • 男性不妊
  • 子宮内膜症
  • 抗精子抗体(精子不動化抗体)陽性
  • 原因不明 など
顕微授精する女性の画像
  • 体外受精

    体外受精とは、この一連の過程のうち受精から受精卵の発育までを体の外で行う治療法です。排卵直前の卵子を卵巣から体外に取り出し(採卵)、培養液の中で受精を待ち(媒精)、受精が確認された受精卵(胚)を子宮内に移植(胚移植)します。

  • 顕微授精

    卵子の細胞質内に精子1個を直接注入する方法です。体外受精で受精しなかった場合や、体外受精では受精率が非常に低い場合、精液所見が不良な場合などに行います。顕微授精を行ったからといって、必ず受精するわけではありません。受精方法が異なるだけで、治療の流れは体外受精と変わりません。

  • 融解胚移植

    凍結保存しておいた胚を、子宮環境やホルモン環境を整えてから融解し、移植する方法です。

  • 月経開始連絡フォーム

    当院に通院し、採卵や融解胚移植を予定されている方は、生理1日~2日目までに下記の月経開始連絡フォームより必要事項をご入力の上ご連絡ください。お電話にて来院日(スケジュール説明や処方等があります)のお知らせをいたします。
    生理2日目までにご連絡が難しい場合は、処方されているエストラーナテープを指示通り生理2日目より開始し、遅くても生理4日目までに連絡フォームよりご連絡ください。

    月経開始連絡フォーム
  • タイムラプスモニタリング
    システム

    タイムラプスとは、定位置で一定間隔で撮影し、その写真を連続で映し出すことで動画のように見ることが出来る技術です。胚の成長をタイムラプスで観察すると、正常に発育する胚とそうでない胚との違いがよく分かります。
    従来の観察方法では見過ごしていた胚の分割や成長速度の異常などを見つけ、胚になにか問題があった場合の早期発見にもつながります。状態のより良い受精卵を選別できることで、妊娠率の向上が期待できます。

    また、従来の受精確認をはじめとする胚の観察は、その都度インキュベーター(培養器)から胚を取り出して、顕微鏡下で行われていました。顕微鏡の光、温度の低下、ガス濃度の変化といった様々な要因の急激な環境変化に胚をさらすことになり、こういった変化は受精卵にとってはとても大きなストレスになります。タイムラプスでは、インキュベーターの中にいれたまま胚の観察が出来るため、受精卵への外的ダメージを大幅に軽減させることが可能となり、よりよい環境での胚培養を行うことが出来ます。

反復着床不全

体外受精において、40歳未満の方が良好な受精卵(胚)を4回以上移植した場合、80%以上の方が妊娠されるといわれています。よって、良好な胚を4個以上かつ3回以上移植しても妊娠しない場合を反復着床不全といいます。着床不全の原因としては、受精卵の問題、子宮内の環境の問題、受精卵を受け入れる免疫寛容の異常が考えられます。
個々の症例に応じて適切な検査および治療を選択することができるよう、当院では以下の検査・治療を行っています。

  • 慢性子宮内膜炎検査
    (CD138陽性子宮内膜炎)

    反復着床不全の約30%に慢性子宮内膜炎を認めると言われています。慢性子宮内膜炎に対し抗生剤の治療後半年以内に体外受精を実施したところ、妊娠率、出産率とも有意に高まったとする報告もあります。
    慢性子宮内膜炎の原因は、細菌感染の可能性があるため、子宮内膜基底層に形質細胞が複数存在することが確認できれば、細菌感染によって内膜が炎症を起こしていることがわかります。そのため、形質細胞(CD138陽性細胞)を免疫染色することで、慢性子宮内膜炎の診断がつきます。CD138陽性細胞を複数認めた場合には抗生剤治療を行います。

  • ERA
    (子宮内膜着床能)検査

    子宮が受精卵を受け入れる時期を着床ウィンドウといいます。子宮へ着床する準備が整っている受精卵と、受精卵を受け入れる準備が整っている子宮内膜の、両方のタイミングが合わないと着床がうまく起こりません。
    ERA検査とは、患者さまの子宮内膜組織から採取した検体から、子宮内膜受容能に関連する248個の遺伝子発現を分析し、患者さま一人ひとりに適切な移植日を特定します。

  • EMMA
    (子宮内マイクロバイオーム)検査

    子宮の内膜環境が胚移植に最適な状態であるかを判定します。子宮内膜の細菌の種類と量を測定し、バランスが正常かどうかを調べます。子宮内膜の乳酸菌(ラクトバチルス菌)の割合は着床・妊娠率に大きく関わります。子宮内膜の乳酸菌の割合を上げることにより着床・妊娠率が向上します。

  • ALICE
    (感染性慢性子宮内膜炎)検査

    従来の方法では特定することが難しかった慢性子宮内膜炎の原因菌を検出する検査です。
    分子遺伝学的方法を用いることで慢性子宮内膜炎の病原菌を特定し、かつ個別化された治療が可能になります。

  • ENDOMETRIO
    (エンドメトリオ)

    ERA検査・EMMA検査・ALICE検査の3つの検査を、一度の検体採取のみで同時に行うことが可能です。

  • ビタミンD

    ビタミンDの欠乏した不妊患者が反復着床不全と関係しているという報告があります。
    貯蔵型ビタミンDである25OHビタミンDが30ng/mL未満の患者にはサプリメントを内服することをお勧めします。

こうのとりレッスン

不妊治療に関する正しい情報を分かりやすくお伝えする説明会です。現在不妊でお悩みの方、これから不妊治療を始めようか迷われている方、体外受精(IVF)を受けようかと検討している方など、是非お気軽にご参加ください。

2回で1セットの内容となります。

  • 1回目 一般基礎知識:原因・検査・治療について
  • 2回目 高度生殖医療:体外受精・子宮内膜症について
日時
金曜日 18:00~20:00 月2回 不定期での開催となります。
※当月の開催日程は、ホームページの「お知らせ>こうのとりレッスン予約受付」からご確認ください。
場所
瀬戸病院6階ホール
費用
無料
担当医師
綾部 琢哉 帝京大学産婦人科名誉教授
予約
要予約制です。ホームページの「お知らせ>こうのとりレッスン予約受付」の予約フォームからご予約ください。
たまごの画像
たまごの画像

婦人科検診

子宮がん検診

子宮がんには子宮頸がんと子宮体がんがあり、発生率は以前は圧倒的に子宮頸がんの方が多かったのですが、最近では食生活の欧米化や、晩婚化・少子化などのライフスタイルの変化により、子宮体がんが増加しています。同時に検査ができますので、子宮頸がんと一緒に子宮体がん検診も受けるようにしましょう。

  • 子宮頸がん検診

    子宮頸がんは子宮の入口(頸部)にできるがんです。初期の子宮頸がんでは、ほとんど自覚症状がありません。子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因です。このウイルスは性交渉のあるほとんどの女性が感染したことがあり、多くの場合はその人の免疫力で体内から排除されます。しかし、感染が長期化したとき、ほぼ10年以上の前がん病変の期間を経て、子宮頸がんへと進行する危険性があります。

  • HPV(ヒトパピローマウイルス)検査

    がんの原因となるウイルスに感染しているかどうかを調べる検査です。子宮頸がん検査と同時にでき、痛みはほとんどありません。将来がんになる可能性があるかどうかもわかります。子宮頸がん検査と併用することで前がん病変をより確実に発見することが可能です。

  • 子宮体がん検診

    子宮体がんは子宮内膜という組織にできるがんです。月経とは無関係の出血・おりもの・痛みなどがあったら必ず医師の診察を受けましょう。 発生や進行に女性ホルモンのエストロゲンが影響を与えていると考えられており、子どもがいないか、少ない、あるいは52歳以上で閉経していないなどの人は、子宮体がんのリスクが高いといわれています。

卵巣検診

卵巣の検査には主に超音波検査が用いられます。超音波検査では体に超音波をあてて、反射した音波の強さを画像として記録し、診断します。